未明、早朝から待ち受けた人たちの頭上を越え、8年ぶりの伊丹空港飛来。




通い詰めて撮りまくった伊丹空港へのジャンボ乗り入れ禁止から8年…これがもう二度とない本当の最後。




多くの人がここぞとばかりにシャッターをきり、嵐のような音が千里川に響く。




国際線がなくなった現在では殆ど使われなくなった滑走路北端 W10 まで行くサービスを見せた後、
しばらく駐機してからトーイングカーに押されてバックで ANAM の格納庫へ…




格納庫前では午前9時半から抽選による当選者のみが招待される機体見学会が午前中行われた。
おいらもわざわざ ANA FESTA で買い物して応募したのに外れまくり…orz




午後2時からの地元民招待限定の遊覧飛行開始まで、長い長い待ち時間は、ちょこちょこと撮影しつつ、
スカイパークで撮影中に知り合った方々と楽しく歓談。
そしてようやく、招待客とマスコミを乗せて、いよいよ滑走路へ…




むかし、ジャンボのアッパーデッキに乗ることは別に何も感慨はなかったのに、今はただ懐かしく、
そして乗る機会がないのを残念に思う。




とにかく今日のジャンボはサービス満点。
今や離陸機が行くこともなくなった滑走路南端の進入路 (W1) まで行くわ、
途中で3分停止を管制にリクエストするわ（結局10分近く止まっていた）、
とことん、数多く集まったギャラリーを楽しませてくれていた。




そして離陸開始。
「私をじっくり見て」というかのような、ゆっくりとゆっくりとした滑走。




しばらくして、ようやくフルスロットルで加速。




リフトアップ。
ジャンボ独特のたんこぶ頭が持ち上がる。
いいよなぁ…この後ろ姿がもう国内線で見られなくなるなんて(/_;)




この時期の伊丹らしく、午後になって曇ってしまったが、ジャンボは一気に空へ飛び上がる。




空気状態はさして良くはなかったが、見事な伊丹カーブの旋回（ひねり）へ。




薄雲の中を行くジャンボを下から撮影。
ジャンボは空港の南を東へ。
遊覧飛行は富士山見学して帰ってきたようだ…ええなぁ〜




出発も予定より30分近く押しだったが、帰ってくるのも20分少々の遅れ。
遅いですねぇ…と現地で知り合った人たちと話しながらの、ようやくの到着。




早朝と同じくらい、千里川には人がビッシリ。
ジャンボ通過後の吹き込み風を体感できるのも、これが最後だろう…




タッチダウン。ジャンボ、伊丹最後の着陸。




ラスト・ランディングを惜しむかのように、再び滑走路を北端 (W10) まで滑走していく…




滑走路北端から戻ってくるジャンボ (B747-400) の手前を、まだまだ現役の B737-500 が飛び立つ。




ジャンボの伊丹空港最後の到着を記念して、ターミナル前では放水アーチがかけられる。




その放水アーチの中をスポットへと向かうと…




その先には、ターミナルビル展望デッキに鈴なりの人が待ち構えていた。

とにかく今日は、千里川も、伊丹スカイパークも、スカイランドHARADAも、展望デッキも、とにかく凄い人。
人、人、人…ここまで多数の人が集まったのは初めてじゃないかと言うくらいの人。
伊丹へのジャンボ乗り入れ最後の日はもちろん、人数としてはエアフォースワンが来た時以上だっただろう。

ANA が色々と告知しまくった一大イベントだったから、ヒコーキヲタ以外の人が多かったし、
三連休の中日で、全国からの遠征組も多かった。
ジャンボのさよなら行脚も伊丹が最後だし、飛行機の撮影環境は全国でも伊丹空港が抜群だしね…




そして、19時前になり、いよいよ伊丹空港とジャンボの織り成してきた歴史のフィナーレ。
伊丹空港がまだ本当の大阪「国際」空港だった時代から、つい10年前までは多数飛んでいた。
羽田便にしょっちゅう乗っていた頃は、その多くがジャンボだった頃もあった。

けれど、もうこれが本当に最後…




ジャンボ、伊丹空港での最後の離陸は見送るだけで良い…と思いつつ、何とかなってくれ…と撮影。
展望デッキの二重三重の人垣の後ろから、400mm近い距離を手持ち 1/25秒でようやく一枚、形になったか。
ショボくても何でも、これが ITM × B747 の、最後の一枚。




最後は第二フィンガーへ出ていた ANA や伊丹空港関係者の皆さんが、デッキに向かって一礼、その後手を振ってお別れ。
むしろ、お礼を言いたいのは私たちの方だ。

ありがとう、ジャンボ。
もっともっと乗れば、撮れば良かったな…いつも後になって思う。
でもきっと、どれだけ乗っても撮っても、最後にそう思うのだろう。

ジャンボと言えば東京在住時の、冬の毎月ニセコ通いが思い出される…
あの頃の、人生の中でも最も楽しかったひと頃の思い出にジャンボはあった。
どこまでも名残惜しい。


特別な許可、多大な調整を要したであろうこのイベントを企画された ANA、伊丹空港の関係者の皆様には心より感謝を。

そして今日、出会うことのできた方々にも心から御礼を。
ジャンボのみならず、楽しい時間を過ごせたのは楽しい出会いのおかげでした。

写真に対する自分の未熟さというか、自分の性格については反省させられることの多い一日でしたが、
本当に、本当に楽しい一日でした。
楽しかったなぁ…